長門SS第四話 [ハルヒSS]
前回のあらすじ: ハルヒが朝比奈さんと長門を巻き込もうとしている
と言うわけで回想終了だ
そんな事があって早一週間、俺はようやく長門のメイド服姿にも目が慣れてきた
ちなみにハルヒが長門に下した命令は三つ
1.部室内では必ずメイド服を着用する事
2.メイド服を着ている時は男性団員のことを『ご主人様』、女性団員の事を『お嬢様』と呼ぶ事
3.みくるちゃんの淹れたお茶を団員(いる場合はお客にも)配る事
と言う至極簡単な命令だった
初めはハルヒの青春学園ドラマ的な熱血指導があったのだが、メイドはおろか萌えの何たるかすら理解出来ていない長門にこれ以上の要求を課すのは鏡とジャンケンして勝つより遥かに困難を要する作業だ
実際こんな無口メイドにも少なからず需要はあるだろうから正統派メイドの朝比奈さん、豪快なメイドのハルヒとあいまって絶妙なバランスをかもち出していた
だから、俺としてはこれ以上の異議申し立てをするつもりは無く、このまま来週に行われる大会に出場しても四位くらいにはなれそうな気がしていた
だが、この世にたった一人鏡とジャンケンして勝った挙句、あっち向いてホイでも余裕で勝利を収めるやつがいる
「みんなー……じゃなかった、ご主人様ー! お待たせー―!!」
腕に『超メイド』の腕章を燦然と輝かせ、完璧なメイド服に身を包んだヤツがメイドにあるまじき豪快さでドアを蹴破った
もう二回も紹介する気は無いぜ?
「ごめんね~掃除当番が長引いちゃってさ~……ウン、みんなちゃんとメイド服を着ているようね!」
どうでもいいが、まさかこのカッコで教室からここまで歩いてきたのか?このバカ
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